Googleと翻訳支援ツールの連携②:SDL TradosとMemsource

機械翻訳と翻訳支援ツール

Google機械翻訳エンジン(有料版)は、SDL Trados (トラドス)やMemsource(メムソース)といった翻訳支援ツールと連携が可能です。

連携させるには、最初にGoogleの設定をして、APIキーを取り出す必要があります。APIキーとは、別々のシステムを結びつけるコードのようなものです。

GoogleのAPIキーを翻訳支援ツールの中に埋め込むことで、Google機械翻訳と翻訳支援ツールを連携させることができます。

この設定は最初だけやればいいのですが、意外と面倒で、時間がかかってしまいます。今回は忙しいときにもパパっと設定できるよう、Google側の設定から、SDL Trados と Memsource、それぞれの設定まで、具体的手順を紹介していきますね。

Google機械翻訳の設定

まずはGoogle側で行う設定を説明しますね。

 

① Googleクラウドのアカウントを作成する。

Googleクラウドのページの右上の「無料トライアル」を押してください。初めて設定する場合は、名前・住所・クレジットカードをいれる必要があります。

 

もし「会社で使うけれど、最初はテスト用に個人のアカウントで作りたい」という場合には、個人アカウントで作成した後、会社のアカウントに変更することも可能です。

ただ、個人アカウントで作成する場合にも、クレジットカード情報は必ず登録する必要があります。Google側ではトライアル終了後に勝手に課金することはない、と明記していますが、できればクレジットカード情報をいれずにすませたいところですよね。

 

② プロジェクトを選択する

こちらのページより、Enable the API を選択してください。

すると左下に「リクエストしたAPIを使用する権限がありません」とでてきます。左上のプルダウンメニューから、「My First Project」を選択します。もちろんプロジェクトの名前を変えたり、あらたにプロジェクトを作っても良いです。

私は面倒なので、デフォルトにあったものをそのまま使っています。

 

③ 左側より、APIとサービス/ライブラリ を選択します。

Google Cloud / APIとサービス / ライブラリ

 

④ 移動した先で、検索ボックスに「translation」と入力します。

Googleの翻訳用のAPI「Cloud Translation API」が表示されるので、クリックしてください。

 

⑤ 移動した先で、「有効にする」ボタンを押します。

 

⑥ 左側のメニューより「認証情報」を選択します。

すると、画面の真ん中に「キー」情報が表示されます。このコードをコピーしてください。このコードをSDL Trados、Memsourceなど、使っている翻訳支援ツールにいれます。

Google機械翻訳と SDL Trados (トラドス)を連携させる

では次に、Google Cloud Translation APIコードを SDL Tradosにいれていきます。

 

① SDL Tradosを起動し、左上のファイルメニューから、オプションを選択します。

またはプロジェクトのオプションを選択します。

②翻訳メモリと自動翻訳を選択します。

③ 使用/Google Cloud API を選択します。

④ Google Cloud Platform上で取得したAPIコードを貼り付けます。

*翻訳メモリに関するエラーメッセージがでた場合は、先に翻訳メモリの空箱を作成してみてください。

 

これで連携が可能になりました。実際のファイルで見ると、【AT】という表示で、SDL Trados上にGoogle機械翻訳の訳が表示されます。

*もし表示されない場合には、プロジェクトのオプションを選択し、②~③を行ってください。

Google機械翻訳と Memsource (メムソース)を連携させる

では次に、Google Cloud Translation APIコードを Memsource にいれる方法を説明します。

① Memsourceの設定画面から、インテグレーション/ 機械翻訳エンジン を選びます。

② 作成を押し、プルダウンメニューから、Google Translateを選択し、作成ボタンを押します。

③ 名称は好きなように設定してください。

APIキーには、Google Cloud上で取得したAPIコードを貼り付けます。「ニューラル機械翻訳を使う」にチェックをいれておきます。


  • 「タグを含む」とすると、タグが含まれているとき、機械翻訳の結果もタグ付きで表示されます。ただ、正しい位置についているとは限りません。
  • 「通常に設定」とすると、すべてのプロジェクトで利用することになります。プロジェクトごとに使い分けたい場合には、こちらにチェックをいれないでください。
  • 「MT品質評価」は、機械翻訳の性能を評価する有料オプションです。詳細はこちら

Memsourceは無料のパーソナル版で、Google機械翻訳が使えてしまうのが素晴らしいですね。

さいごに:Google機械翻訳エンジンと翻訳支援ツールの連携

今回はGoogle機械翻訳エンジンをAPIを使って、SDL Trados(トラドス)やMemsource(メムソース)と連携させる方法を解説しました。

まずはGoogle側の登録をし、APIコードを取り出します。つぎに、各翻訳支援ツールの所定の場所に、このAPIコードを登録していきます。

前回の記事でも書いた通り、Google機械翻訳は、最初のうちは無料でかなり使うことができます。

さらに、SDL TradosとMemsourceにも、それぞれ最初から使える機械翻訳エンジンが付属しています。お試し、みたいな感じですね。機械翻訳エンジンはニューラルならよい、とか、安ければよい、いうわけではなくて、エンジンによって違いがあるので、こういった無料お試しエンジンも、試してみてくださいね。

 

また、翻訳支援ツール上で機械翻訳を使うことで、翻訳メモリとの連動も可能になります。

機械翻訳の性能はだいぶ良くなりましたが、品質の高い翻訳メモリがある場合は、翻訳メモリを使ったほうが良い、という場合は多くあります。翻訳支援ツール上で機械翻訳をつかう時は、翻訳メモリと機械翻訳を上手に使いわけられるところがメリットでもあります。

最新のテクノロジーを味方につけて、翻訳を効率化していきましょう。